数ヶ月前に我が家では洗たく洗剤をLASの入っていない「ヤシノミ洗剤」にかえました。理由は「LASが使われていないから」なのね。
なんだか世間で「LASはあんまりよくない」って言われてるもんだから、ちょちょっと調べて「あーよくないのねー、そんならかえようかなぁ」的な軽い感じでかえちゃったわけですよ。
そもそも「LASってなに?」という方が大半じゃないかと思いますので、今回は一般的な洗濯洗剤に入っている界面活性剤のLASとAEについて調べてみました。
データをもとに客観的に~。
そもそも界面活性剤とは?
界面活性剤とは2つの異なる物質の境界に作用し、混じり合わせたり様々な作用を起こす成分です。
例えば水と油は混ざりません。しかし食器用洗剤などで油がついた皿などを洗うと、きれいに油汚れは落ちます。その本来混ざらないものを混ぜ合わせ、作用するものが界面活性剤なんです。
食器用洗剤の場合は油と水の境界に作用し、油汚れを落とすわけです。洗濯洗剤も洗濯機の中で同様の現象が起きているわけですね。そしてその界面活性剤の代表格が後述するLASとAEなわけです。
LAS(直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム)
なにやら舌を噛みそうな名前ですが、LASは略称で直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウムという界面活性剤で直鎖型のABS(アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム)です。洗浄力が強く安価に使用できるため、多くの洗濯洗剤に使われています。
参考 環境省 – 直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウムおよびその塩(PDF)
なぜLASは危険と言われている?
一昔前の日本で河川の水が泡でブクブクになり環境汚染問題になったことがありますが、それの原因が分枝鎖型ABS(分枝鎖型アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム)です。ABSは現在日本を含め世界でも使われておらず法律で禁止している国もあります。
ABSもLASもアルキルベンゼンスルホン酸ナトリウムですが、「ABSはハード型」「LASはソフト型」と分けて用いられています。昔ABSが目に見えて環境汚染をしていたので、その流れでLASも危険だというイメージがあるのかもしれませんね。
結局調べてみるも「LAS」が明確に危険であるという文献は見当たりませんでした。
AE(ポリオキシエチレンアルキルエーテル)
家庭の台所用および洗濯用の洗剤として使われるほか、業務用にも使われている。化粧品のクリームやローションの乳化剤などのほか、農薬の補助剤、医薬品の乳化剤や分散剤にも用いられている。
参考 環境省 – ポリ(オキシエチレン)=アルキルエーテル(PDF)
このAEも広く使われている界面活性剤です。おしゃれ着洗い用の洗剤に入っている事が多いんじゃないでしょうか。
これはこれで「有害だー」と言ってる人もいるので、よくわかりませんね。根拠と言うか、何を元に行っているのか分からなかったりします。AEに関しても特に明確な危険性を指摘する文献などは見つかりませんでした。
ヤシノミ洗たく用洗剤の成分を見てみる
まずはヤシノミ洗剤に入っている界面活性剤を調べてみます。
蛍光増白在・漂白剤・香料・着色料・抗菌剤は無添加と言う事ですね。「赤ちゃんの衣類にも安心」だわね。余分な物が入っていないのは好印象ですね。
添加物少なめの洗剤で洗浄力もそこそこほしいと言う方にはいいと思います。
界面活性剤 | ポリオキシエチレンアルキルエーテル |
界面活性剤 | ポリオキシアルキレンアルキルアミン |
界面活性剤 | 純石けん分 |
安定化剤 | 安定化剤 |
入っているのは上記の成分だけですね。洗浄成分はLASのかわりにAE(ポリオキシエチレンアルキルエーテル)が使われています。入っているものはかなり少ない印象。
ちなみによくある超大手メーカーの洗たく洗剤には20種類近くの添加物が入っているものもあります。さらにはLASとAEどちらも入っていたりしますので、それを考えるとヤシノミは正解でいいんじゃないかなぁ。
大手メーカーの成分を見てみる
参考までにこれまで結構使っていた、花王とLIONの濃縮タイプを見てみました。
添加物をすべて悪者にするつもりはありませんが、この中の成分がもとでアレルギーがでてしまったり、肌が荒れてしまったりする方もいるんだと思います。
参考 花王アタックNeo
界面活性剤 | ポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸エステル塩 |
界面活性剤 | ポリオキシエチレンアルキルエーテル |
工程剤 | 水 |
安定化剤 | ブチルカルビトール |
安定化剤 | プロピレングリコール |
界面活性剤 | 脂肪酸塩 |
界面活性剤 | ポリオキシアルキレンアルキルエーテル |
界面活性剤 | アルキルアンモニウム塩 |
洗浄助剤 | クエン酸塩 |
香料 | 香料 |
分散剤 | アクリル酸塩系共重合物 |
酵素 | 酵素 |
着色剤 | 着色剤 |
ふむ、なにやらたくさん入っておりますね。アタックNeoは濃縮タイプですが、ジェルタイプはさらに多くの添加物が入っています。
参考 LION トップ スーパーNANOX
界面活性剤 | アルキルエーテル硫酸エステルナトリウム |
界面活性剤 | 直鎖アルキルベンゼンスルホン酸 |
界面活性剤 | ポリオキシエチレンアルキルエーテル |
安定化剤 | エチルアルコール |
界面活性剤 | 脂肪酸塩 |
pH調整剤 | アルカノールアミン |
再汚染防止剤 | 再汚染防止剤 |
安定化剤 | 安定化剤 |
香料 | 香料 |
酵素 | 酵素 |
安定化剤 | 安定化剤 |
再汚染防止剤 | 再汚染防止剤 |
安定化剤 | p-トルエンスルホン酸 |
安定化剤 | クエン酸 |
安定化剤 | 塩化カルシウム |
酸化防止剤 | BHT |
水軟化剤 | 水軟化剤 |
防腐剤 | 防腐剤 |
pH調整剤 | 水酸化ナトリウム |
pH調整剤 | 塩酸 |
着色剤 | 着色剤 |
ぬほー、おなかいっぱいです。しかし重複する項目があるのはなんだろうか? 安定化剤とか2つ項目があるんだよね。わざわざ表記しているが詳細がないってことは、名称の表記はしなくていいが、はいっているよってことかな。
まぁわかりませんがけっこういろいろ入っているんですね。
今日のまとめ
添加物は少なからず危険性はありますね。しかしきちんと検査、研究されているので一応害は少ないという認識でいいんだと思います。
研究では健康への影響は限りなく低い、となっていますが完全に安全であると言っているわけではないですからね。
ということで「ヤシノミ洗たく洗剤」は添加物も少なめで、そこそこおすすめできるという結論にたどり着きました。
次回はLASとAEの健康への影響に関しても調べていきたいと思います。
後編はこちら。
ヤシノミ洗剤まとめ
とりあえず無添加が売りのヤシノミ洗剤はこちらでございます。コンパクトタイプなので1回あたりの使用量も少ないです。
2.5回分の詰替えは意外にお得、普段買ってた洗剤とコストはほとんど変わりません。
お試しセットもありますので、一度試してみるのもありですね。「医師が推奨する」という部分はひかれますね。流石お医者さんパワー。
ヤシノミ洗たく用洗剤 コンパクトタイプ お試しセット (本体420mL+つめかえ用360mL)